医療コラム
大根を食べよう~風邪の予防に~
2024年11月
管理栄養士 小西
管理栄養士 小西
立冬を過ぎ、暦の上では冬になりました。
気温が低くなってきて、やっと11月らしい気温になったように感じます。
時には急に真冬のように寒い日があり、気温の変化に身体がついていかないと思うこともあります。
栄養相談では、風邪をひいてしまったというお話を聞きます。
またインフルエンザも流行しているようで、かからないように対策をしたいものです。
そこで、注目したい食材は大根。
大根には、さまざまな成分が含まれていて、風邪等の予防ができるかもしれません。
今月は、大根について説明していきます。
大根に含まれる栄養素・特徴
・イソチオシアネートが含まれる
大根の辛味成分がイソチオシアネートと呼ばれるものです。
すりおろすことで多く生成されます。
主には抗菌成分であり、黄色ブドウ球菌や大腸菌に対しても効果があります。
炎症を抑える働きもあるため、風邪の時に喉の炎症を鎮めることが期待できます。
喉の炎症を抑えることで、咳の緩和にもつながる可能性があります。
・身体を温める働きがある
大根は、根と言われる部分(一般的に食べる白いところ)は、陽性のため身体を温める働きがあります。
(葉の部分は、陰性のため身体を冷やす働きがあります)
寒くなると身体が冷えて、風邪をひきやすくなるため、風邪の時には身体を温めることが大切です。
身体を温めたい場合は、煮る・蒸すなど加熱調理をしましょう。
・水分が多い
大根100g当たり、94.6gが水分です。とても水分が多い野菜といえます。
食事からの水分量の確保にもつながります。のどの乾燥を防ぐ手助けにもなります。
柔らかく煮ると、食べやすくなるため体調が悪い時にもオススメです。
・ビタミンCが含まれる
大根皮付き100g当たり12㎎のビタミンCが入っています。
ビタミンCが体内にたくさんあると、白血球の能力が高くなると考えられています。
(白血球は、体内に入った細菌やウイルスなど病原体から身体を守ります。)
風邪の予防や、風邪をひいているときには取りたい栄養素です。
とても身近な食材で、色々な料理に使われている大根。
積極的に食べて、風邪の予防をしていきましょう。
(カリウムの制限のある方は主治医の指示に従ってください)
併せて、手洗いうがいもきちんと行っていきましょう。