医療コラム

爪の健康を保つ



2025年4月
管理栄養士 小西

4月に入り、八王子では桜も満開になり、葉桜へと移り変わりました。
また、新年度が始まり、進学、就職など環境が変わった方もいらっしゃることと思います。


さて、最近の栄養相談では、手の爪の欠け、割れについて気にされている方がいらっしゃいます。細かい作業をする時には、爪の不調があるとうまく作業が進まなかったりすることがあります。そのため、意外にも日常生活に支障が出てしまうこともあります。


今月は、爪の健康を保つために必要な栄養素をお伝えしていきます。









爪の健康を保つ栄養素




・たんぱく質
爪の主成分はケラチンというタンパク質です。そのため、たんぱく質の摂取は非常に大切になります。
たんぱく質の質は、卵・肉・魚など動物性たんぱく質が良質です。
1食1つは食べるようにしましょう。


・ビタミンA
ケラチンを生成するために必要な栄養素です。
爪の乾燥を防ぎ、割れることの予防にもつながります。
卵、うなぎ、緑黄色野菜(人参、ほうれん草、かぼちゃなど)に多く含まれます。



・亜鉛
亜鉛は、爪や皮膚の状態を健やかに保つ働きがあります。
爪のたんぱく質の主成分である、ケラチンを生成するためには、亜鉛が不可欠です。   
牡蠣、サバ、卵、牛肉赤身に多く含まれます。



・鉄
鉄が不足すると、爪の強度が低下します。爪が薄くなり、外から加わった圧力に耐えきれず反り返ってしまいます。これを、スプーンネイル(さじ状爪)と言います。鉄欠乏貧血の方に多くみられる症状です。
貝類、牛肉赤身、マグロ、カツオ、小松菜に多く含まれます。





「たかが爪されど爪」という言葉があるように、爪は身体の重要な部位です。
必要な栄養素を摂取して、爪の健康を維持していきましょう。
乾燥を防ぐために忘れずに保湿もしていきましょう。
(不調が続くようであれば、専門医を受診しましょう)