医療コラム

夏バテ対策のための食事

管理栄養士 中居有紀

お中元の季節です。
感謝を捧げる風習が起源となった、この『お中元』。

定番ランキングの上位を占めるのは、ゼリー、ジュース、そうめんなど
心までも涼やかにしてくれる食品ばかりです。

お中元といい、数々の食に関する行事、また5月のコラムの記事のように
食を通したコミュニケーションで、心にも体にもよりヘルシーに
日常を充実させていきたいものです。

暑い日が続くこの夏、暑さに負けない身体を作る手料理をふるまって
周りも自分も元気な身体で活動していきましょう。

今日は夏バテ対策についてです。

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■ 夏バテ対策の食事のポイントは?
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エネルギーをつくる体のサイクルを回すのに必要な栄養素や成分を意識的にとること!
⇒ ビタミンB1、アリシン、クエン酸を忘れずに補給しましょう。

○ビタミンB1
ビタミンB1は、食事をエネルギーに変えて元気のもとにしていくために必要なビタミンの一つ。しかし水溶性ビタミンのため、夏の暑い時期に汗をかくと、汗と一緒に流れ出ていってしまいます。これによりこのサイクルがうまく回らなくなり、疲れやだるさのもととなる乳酸をつくってしまうと、夏バテ症状として感じるようになります。
汗をかくこの時期、特に忘れずにビタミンB1をとるようにしましょう。
【ビタミンB1を多く含む食品】豚肉、玄米、うなぎなど

○アリシン
このビタミンB1は、アリシンという成分と一緒に摂ることによってより吸収が良くなり、食べたものを効率よくエネルギーに変えてくれます。ビタミンB1を摂るときは、アリシンも意識して一緒に摂るようにするといいでしょう。
【アリシンを多く含む食品】ネギ、タマネギ、にんにくなど

○クエン酸
上に書いたようなエネルギーをつくるサイクルをクエン酸回路といいますが、このクエン酸回路を順調に回すにはクエン酸も必要になります。クエン酸も忘れずに補給するようにしましょう。
【クエン酸を多く含む食品】レモン、お酢、梅干など

*豚肉を使った冷しゃぶにたっぷりのネギと梅を薬味的に添えるなどして、さっぱりとした夏バテ対策にするのもいいでしょう。

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