医療コラム

身体に良い砂糖って?




2021年5月
管理栄養士 小西


5月に入り、晴れた日が続いていましたが、最近は湿度も高く季節は梅雨へと向かって
います。
東京都では緊急事態宣言が延長されたため、自粛生活がまだまだ続きますね。

栄養相談では、さまざまな年代の方とお話させていただいておりますが、みなさま自粛
生活で「人と話す機会が減った」とおっしゃっています。
高齢の方ですと、そもそも自宅から出ない、お友達と会うことを控えているという方が
多いです。
また、サラリーマンの方は「テレワーク」が増えたため、黙々と仕事をされており、
オンラインの会議以外は同僚と話す機会が減ったとおっしゃっています。ストレスを感じている方が多く、会話でコミュニケーションをとることは、とても大切な事だと改めて感じる日々です。


さて、みなさんは砂糖というとどんな砂糖を使っていますか?中には砂糖はなるべく使わないようにしている、なんて方もいらっしゃると思います。
もちろんたくさん摂っていいわけではないですが、なるべく健康に良いものをとりたいものです。
今月はどんな砂糖が身体に良いかをお伝えしていきます。





身体によい砂糖の種類

砂糖は、含蜜糖と精製糖に分けられます。精製糖に比べて含蜜糖はミネラルが多く入っています。今回は含蜜糖を中心に説明していきます。



<含蜜糖>

・きび糖
サトウキビを原料としています。カリウム・カルシウムなどミネラルが含まれています。
カリウムは、身体の中のナトリウムを外に出す働きがあるため、高血圧の方にお勧めです。さとうきびの風味が残っており、こくが出るため佃煮や煮物に使われます。


・黒糖
サトウキビの絞り汁を煮詰めて作る砂糖です。固形または、粉末状のものがあります。
固形のものはそのまま食べることもできます。(おやつに食べる方もいらっしゃいます)濃厚で独特なコクがありますが、色が黒いため白い色を保ちたいもの(ホイップクリームなど)には適しておらず、用途に応じて使い分ける必要があります。


・甜菜糖(てんさいとう)
サトウダイコンを原料とした砂糖です。
甜菜糖にはオリゴ糖が多く含まれます。腸内環境を良くします。
また、マクロビオティックの観点からでは、甜菜糖は上白糖より身体を温める働きがあるため、身体を冷やしたくない方にお勧めです。また、血糖値の上昇に関しても上白糖よりゆっくり上がるため、身体への負担も少なくなります。




※精製糖(上白糖、三温糖)は製造の段階でミネラルが失われてしまっています。
上白糖は製菓・料理と幅広く使われますが血糖値の急上昇や身体を冷やす働きがあるため摂りすぎには注意しましょう。
(血糖値の急上昇、急降下を繰り返していると、糖尿病や最近ではうつ病の発症リスクが高くなると言われています)
含蜜糖・精製糖はどの種類でも、1gで約4kcalとカロリーに大きな差はありません。
摂すぎには注意が必要ですね。
上手に砂糖を選び、おいしくそして健康的に食事をしていきましょう。