澤渡循環器クリニック
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0007 食料自給率の今後


                                                    管理栄養士    細田 彩香
 
 食料は、わたしたちの生命の維持や健康、そして充実した生活に不可欠のものです。食料の生産、供給の安定があることで、社会の安定、国民の安心と健康の維持が保たれています。
 国内で消費される食料のうち、どの程度が国内産でまかなわれているかを表す指標のことを、「食料自給率」といいます。現在、世界の食糧需給の困難が見込まれる中で、日本のカロリーベース総合食料自給率は、昭和40年の73%から大きく減少し平成19年の最新値で40%といわれています。先進国と比べると、アメリカ128%、フランス122%、ドイツ84%、イギリス70%であり、我が国の食料自給率は主要な先進国の中で最低の水準となっています。
 戦前の日本では、米、野菜を中心とした食事が主でしたが、戦後の食生活の洋風化とともに肉、卵、乳製品や脂肪類などが多く食事に取り入れられるようになりました。結果、自給率の安定していた米の消費が減り、畜産物などの多くを輸入に頼る食品の消費が多くなったことも、食料全体の自給率の低下につながった一因と考えられます。
 農林水産省では、食料・農業・基本法に基づいて、平成22年までに食料自給率を45%とする目標が定められました。生産から消費まで食品に関係する人達、つまり私たち一人ひとりが毎日の食生活の見直しから生産まで、生活の中でできることを協力し合い、身近な食べ物を大事にしていくことが大切です。まずは、できることから、肉や脂肪類の摂取を控え、日本の伝統である、お米や野菜を中心とした食事をすすんで取り入れ、その土地その季節の食べ物を消費者である私たちが積極的に求めていくことが、地元農業などの生産者の活性化につながります。輸入品の多くに頼っている惣菜、レトルト食品、外食を減らし国産の食材で手作りの食事を心がけていきましょう。
 あらゆる食の問題の中でも、私たちの食の安心や安全、健康の維持に深く関わる食料自給率を見直していくことは、あらゆる食事情の問題の改善や解決の大きなヒントになると考えます。



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0006 春夏秋冬と食事


                                                     管理栄養士 細田 彩香
 
 現在、わたしたちの食環境はいつでも、どこでも食べたいものが当たり前に手に入るほど豊かになりました。季節を問わずあらゆる食材から料理された食事が、わたしたちの食卓に毎日のぼっています。
 日本の特色として春夏秋冬があり、その季節にふさわしい食べ物があります。春には暖かな陽気とともに山菜が芽吹き、夏には暑さを払う水分の多い野菜や果物が太陽の下で育ちます。秋には寒い冬に備えて脂肪の多い魚や木の実が収穫の時期を迎え、冬には寒さや冷えから身を守るため体を温める根菜が旬となります。このような四季のある日本でありながらも、現在は1年間を通して収穫された野菜がわたしたちの食卓の彩りをかなえてくれています。それはハウス栽培や化学肥料などにより、旬ではなくてもいつでも野菜が出回るようになったからです。しかし食環境の豊かさと同時に、季節に関係なく栽培できるようになった農業や見栄えの良い野菜を生産することを重点に置いた現代の農業によって、野菜そのものの栄養価と安全性を失うことにもなってしまったのです。
 旧科学技術庁資源調査会編「五訂日本食品標準成分表」の野菜の栄養成分の比較によると、ほうれん草のビタミンCは可食部100gあたり1950年で150mg、1982年で65mg、2000年時点で35mgと減少しています。その他の野菜についても、この50年間にビタミン類を始めほとんどの栄養分は減少しています。また、ほうれん草のビタミンCは冬採りでは60mg、夏採りでは20mgと3分の1の含有量になります。これらから、化学肥料や品種の改良の影響だけではなく、ハウス栽培により1年間を通して生産できることで栄養価も大きく変わることがわかります。ハウス栽培などにより自然に反してエネルギーやお金を多く消費しているものの、実際は野菜の栄養価は低下してしまうことになります。
 四季のある日本で、わたしたちの体にとってどのようなものを食べると健康になるのか、その答えは自然そのものにあります。毎年おとずれる季節の流れの中で、自然に反することなくありのままに大地の恵みをうけて育った野菜は栄養がとても豊かです。
 わたしたち人間は自然と共存しながらも食物連鎖という大きな枠組みのほんの一角にいます。目の前の食環境の豊かさだけにとらわれずに本当に大切なものを探し、自然に対して“ありがとう”の気持ちを込めて旬の野菜を皆さんの食卓に飾ってみましょう。


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0005 スローエイジングと食事 


                                                       管理栄養士  細田 彩香

 わたしたちは、生まれついて成長を始めた以上、成熟・老化は当然に訪れる現象です。老化は、それに抵抗するものではなく、健康な生活の継続によりできる限りゆっくりと楽しく迎え入れる心が必要です。
“スローエイジング”とは健康な生活の中でゆるやかに軽やかな人生と晩年を迎えることを意味します。スローエイジングに向けて内側から美しく年を重ねていく中で、美しい心身を作り上げていく食事(スローフード)のあり方を考える必要があるでしょう。
 現在、増え続けている生活習慣病は食生活と深く結びついています。日々の食生活は、健康な心身の維持、病気の予防や改善につながっています。多くの現代人の健康が著しく悪化した原因は、動物性食品、乳製品を過多に摂り、砂糖を摂取し続けるという自然に反した食事(ファストフード)にあると思います。そして科学を応用した食生活は、わたしたちから自然と一体化した体にやさしいスローフードを遠ざけてしまっているのです。
 スローエイジングには免疫力や自然治癒力を上げるようなスローフードを日々意識して摂ることが大切です。生活習慣病の予防や改善につながるようなスローフードによって、スローエイジングをかなえることができるのです。
 主食にはお米、主菜には魚、大豆を主とした良質なたんぱく質を中心に、ビタミン、ミネラル豊富な野菜や海藻、きのこを中心とした食事、日本の風土に合った食事、四季折々の旬の食材を使った食事こそが健康に深く結びついているのです。つまりスローエイジングに大切なのは日本型の食事“和食”です。
 わたしたちは体に取り入れるものが自分の健康や美しさのすべてを決める、そんな当たり前のことを忘れています。スローフードそのものである和食を見直し、自然の恵みから自らの心身の恵みへとつなげていける食事こそがスローエイジングをかなえる近道となります。健康で美しい身体、ゆるやかに晩年を迎え入れるやさしい心は日々の食事によって築き上げられます。わたしたちにとって、心に体にやさしい食事を見つめ直すことはスローエイジングをかなえる第一歩となるのです。



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0004 食生活はすべての基本です


わたしたちは、地球上に広がる「食物連鎖」の頂点に立っています。
わたしたちは、地球上において望むものすべてを口にすることができる存在です。
したがって、何を食べるか、どれだけ食べるか、どのように食べるかが大切です。

日本の食文化に思うこと
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かつて食べ物は、さわやかに流れる水や、季節感のある色鮮やかな野菜や果実など自然の恵みの中で育まれた豊かな存在のものでした。今日では、その大半が人工調味料や保存料そして着色料などで化粧された、自然のものとはおよそかけ離れたものに大きく変化しています。文明の発達は、私たちに物質的な豊かさや生活の便利さを与えてくれましたが、同時に、私たちにさまざまな問題を問いかけています。

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0003 メタボリックシンドロームの(内臓脂肪症候群)診断基準


米国高脂血症治療ガイドライン(ATPIII:Adult Treatment Panel III, NCEP:National Cholesterol Education Program) (我国には未だありません)では、下記5項目のうち3項目が該当するとメタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)と診断ができます。
1)ウエスト(腹囲)が男性で102cm以上(日本人では85cm以上)、女性88cm以上(日本人では90cm以上)
2)中性脂肪が150mg/dl以上
3)HDLコレステロールが男性で40mg/dl未満、女性で50mg/dl未満
4)血圧が最大血圧で130mmHg以上または最小血圧で85mmHg以上
5)空腹時血糖値が110mg/dl以上
WHOによる診断基準
高インスリン血症(非糖尿病患者の上位25%)または空腹時血糖110mg/dl以上に加え、以下のうちの2つ以上をもつものです。
1)内臓肥満ウエスト/ヒップ比>0.9(男性)、>0.85 (女性)またはBMI30以上または腹囲94cm以上    
2)脂質代謝異常:中性脂肪150mg/dl以上またはHDLコレステロール35mg/dl未満(男性)、39mg/dl未満(女性)
3)高血圧140/90mmHg以上か降圧剤内服中


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